お客様事例 | 2025年4月16日

CARIADによる自動運転実証の取り組み

自動運転車向けの技術は、ソフトウェア開発と検証に対するスマートなアプローチのおかげで急速に進化しています。

しかし、人が使用するあらゆるシステムと同様に、自動運転プラットフォームも、特定の基準を満たし、信頼性・セキュリティ・安全性を確保するために厳格なテストが必要です。

そのため、自動車メーカーは、さまざまな運転条件下でこれらのシステムをテストするための新しい手法や技術を活用しています。

自動運転車のテストにおけるよりスマートなアプローチ

自動運転機能の開発には、現実世界のテストケースをシミュレーションすることが求められます。これには、自動運転車が遭遇するであろうリアルな運転環境や状況が含まれます。

自動車ソフトウェア企業であるCARIADとDXC Technologyのエンジニアたちは、Volkswagenグループの車両における自動運転機能のテストプロセスを簡素化する、最先端のツールを開発しています。

これらの革新には、検証および妥当性評価のフレームワークが含まれており、エンジニアが現実的な仮想シナリオを簡単に作成できるようにします。これにより、自動システムが交通・天候・多様な道路状況といった様々なシナリオにリアルタイムでどのように反応するかをテストし、自動運転機能の機能安全性を確認することができます。

この種のテストは、技術が期待通りに動作することを確認する上で不可欠です。これは厳しい規制基準を満たすためだけでなく、エンドユーザーの信頼を得るためにも重要です。

最適な固有言語 

このテストフレームワークでは、stiEFというドメイン固有言語を使用しています。これにより、ユーザーはエディター上で自然言語を使って運転シナリオを指定できます。このエディターは、「赤信号で停止する」や「突然の車線変更に反応する」といった自然言語の入力を、視覚的なシミュレーションに変換します。

これにより、CARIADのクロスファンクショナルなチームは、自動運転システムの検証において連携しやすくなり、現実世界の多様な条件においてより安全かつ信頼性の高い車両性能を実現できます。さらに、規制承認プロセスの効率化にも貢献します。

テストの未来を担うAI

CARIADとの取り組みに加え、DXCは自動車分野におけるAIのさらなる活用も探求しています。たとえば、現在DXCのチームは、自然言語で指定されたシナリオをシミュレーターで実行可能な機械可読形式に変換する、生成AIベースの自動車用ソフトウェアアプリケーションに取り組んでいます。

数百人に深い専門知識を教える代わりに、このAIアプリケーションは、一般的な記述から実行可能なシナリオを生成します。一度セットアップと学習を終えたシステムは、非専門家でも使えるシナリオ記述を継続的に提供でき、同時に自身も学習を続けていきます。

関連情報

• DXCの自動車業界向けサービス・ソリューション
• DXC Luxoftの自動車業界向けサービス（英語）
• インサイト：人間とマシンが融合する世界でレースドライビングの未来をリード
• インサイト：車とあらゆるモノがつながる世界でのテストの必要性