お客様事例 | 2024年8月28日
従業員データ、アプリケーション、業務、そして生産の管理は、どの企業にとっても課題です。さらに、買収の最中にありながら、通常業務の継続を求められ、新会社としての本格始動が数ヶ月後に迫っている状況を想像してみてください。
システムを迅速に導入し、人事、給与、財務などのフロント・バックエンドの業務が、生産プロセスを妨げることなくスムーズかつ効率的に運用される必要があります。これは、オーストラリアの石炭生産会社であるWhitehavenが、2つの鉱山を買収した際に直面した課題でした。
この契約の下、Whitehavenの移行を6ヶ月以内に完了する必要がありました。買収により従業員数と石炭生産量が2倍になるため、新しい資産を既存の業務に迅速かつ確実に統合する必要がありました。
Whitehavenは、買収に伴い人材、鉱業資産、業務アプリケーションを引き継ぐことになっていましたが、基盤となる技術システムやリモート運用センターは含まれていませんでした。
プレッシャーの中、鉱山を運用するための2,200人以上の従業員の移籍と、安全かつ安定した運用の実現を数ヶ月で実現する必要がありました。
Whitehavenは、事業の複雑性と拡大に対応するため、既存システムの強化が必要であり、その実現には追加のリソースも求められることも認識していました。
Whitehavenは、クラウド型ERP「RISE with SAP S/4Hana」が最適なソリューションであると判断しました。これにより財務、調達、サプライチェーン、資産管理、人事、給与といった重要領域のプロセスが効率化され、生産性が向上します。
新システムの導入とチェンジマネジメントを担う専門チームとして、DXC Technologyのチームがプロジェクトに加わりました。
DXCチームは、2,200名の従業員と150以上のアプリケーションを6ヶ月という短期間で新システムへ移行させ、生産への影響を最小限に抑えました。この取り組みにより、新しい鉱山で採掘された石炭の供給から市場出荷までのライフサイクルにおける業務効率が向上し、給与システムの円滑な運用も実現されました。
「DXCを技術パートナーに選んだのは、SAP導入とアプリケーション統合に関する豊富な経験、そしてこの複雑な状況を乗り越えるための戦略的な視点があったからです。DXCチームは“必ず達成できる”という姿勢で、積極的に取り組んでくれました」とWhitehavenのCIOであるNick Zafiris氏は振り返っています。
Whitehavenとの取り組みにおいて、DXCは業界固有の知見と深い専門性を活かして、お客様の個別の課題に対応しました。
また、今回のような複雑な統合プロジェクトにおいて、DXCチームがエンジニアリング力、AI、業界知識を融合させ、拡大する市場機会を捉えるためのソリューションを設計・実装できることを証明するものとなりました。