お客様事例

Quantumが新薬の市場投入を加速

新薬の市場投入にかかる時間は、それを必要とする人々の生活に大きな影響を与える問題であり、場合によっては生死に関わることさえあります。

しかし製薬企業は、患者が待ち望む新薬の安全性と有効性を確立するために、長期にわたり複雑かつ厳格に規制されたプロセスをたどる必要があります。平均すると10年以上、コストは数十億ドルにのぼることも珍しくありません。

米国食品医薬品局(FDA)は、医薬品開発プロセスを5つのステップに分類しています。その中には、薬剤が人体とどのように相互作用し、意図した効果を発揮する可能性があるかを評価する臨床試験も含まれています。


プロセス加速に向けた支援

人体での試験を開始するために、製薬企業は「治験薬申請(IND:Investigational New Drug)」を提出する必要があります。IND には、毒性試験レポート、製造手順、臨床試験プロトコルなど、薬剤のプロファイルを FDA が承認したテンプレートに沿って記載する必要があり、厳密に調整されたスケジュールに基づいて提出します。

この IND 申請を正しく、かつ期限までに提出できなければ、申請却下や遅延、再提出といったコストのかかる結果を招き、最終的には、患者に届くべき有望な治療が先延ばしになってしまいます。

ここで登場するのが Quantum Regulatory Solutions です。同社は、製薬会社やバイオテック企業に対し、FDA への治験申請や製造販売承認に向けた規制当局向け申請書類の準備・提出を支援する専門コンサルティング企業です。Quantum は、FDA準拠文書の作成を効率化する規制情報管理(RIM: regulatory information management)アプリケーションである DXC の ToolBox Pharma Edition* を活用しています。
 

*最新バージョンの DXC ToolBox Pharma v6.5 は、DXC のクラウドネイティブ AI 自動化基盤 FirstPoint RIM.AI を採用し、規制申請の作成を最大 60% 高速化します。




Quantum でレギュラトリーパブリッシングのアソシエイトディレクターを務める Jennifer Harmon 氏は、前職で DXC のソリューションの効果を実感しており、Quantum でも導入したいと強く考えていました。

Harmon 氏は以下のように語ります。「このソリューションがあると、あらゆる規制申請向け文書の処理スピードが飛躍的に向上します。DXC ToolBox によって、処理時間を 50% 削減できています」


その結果として、Quantum は新規案件を引き受ける能力が向上しただけでなく、顧客企業の規制申請を正確かつ迅速に処理することで、臨床試験の進行およびその後の規制対応を計画どおり進めることに貢献しています。

最終的には、Quantum の製薬企業顧客が新薬の市場投入までの道のりを加速し、患者に必要な治療をより早く届ける手助けをしているのです。


 

まとめ


世界中の人々に新しい治療を届けるためには、スピード、正確性、そして規制遵守が極めて重要です。DXC は Quantum Regulatory Solutions のような組織を支援し、FDA準拠の規制文書作成を加速させています。今回のケースでは、処理時間を最大50%短縮することに成功しました。

そしてこれはほんの一例に過ぎません。DXC はライフサイエンス分野の深い専門知識とクラウドネイティブAIソリューションを活かし、製薬企業がより迅速かつ効率的に承認プロセスを進められるよう支援しています。それにより、ビジネス成果の向上だけでなく、世界中の何百万もの人々の健康に大きな貢献をもたらしています。