当社では、新卒社員の育成を目的に新卒社員研修を実施しています。今年度は3ヵ月の期間にわたって、昨年よりグレードアップした内容で新卒社員研修を実施しました。
2024年の新卒社員研修を担当した、丹野、藤野、森、吉見の4名が本研修についてお話します。
――2024年度の新卒社員研修の特長を教えてください。
森:
研修内容は、前年度に実施した研修のフィードバックを参考に、毎年ブラッシュアップしています。今年度は、ビジネス/IT/マネジメントスキルを養うe-ラーニングとLIVE講座(講師が直接講義を行う講座)を交えたトレーニングを約2ヵ月間、プロジェクト演習を約3週間実施しました。昨年度の研修期間は2カ月半でしたが、研修期間を2週間延長してLIVE講座を増やし、振り返りとパワーアップの時間を設けることで、部門配属後の業務にスムーズに移行できるよう意識しました。
丹野:
eラーニングでは、オフィスツールや IT、クラウド、インフラ、設計・開発の基礎知識を段階的に学べるカリキュラムを用意しています。基礎を習得した後は、各部門のマネージャーから、当社が実際に提供しているサービスや、お客様のビジネスに関する説明を受けます。これにより、私たちが提供しているITサービスが実際のビジネスにどのように貢献しているのかを具体的にイメージしやすくし、学んだ知識が実務にどう活かされるのかをより深く理解できるようにしています。
吉見:
昨年度との大きな違いは、各セッション修了後にアンケート形式で理解度テストを行い、新卒社員一人ひとりの習熟度をデータで可視化したことです。定性的なケアはもちろんですが、定量的なデータに基づいて分析し、新卒社員にとって何が難しかったか、体得できていないのかを客観的に捉えることができました。これは、各々の習熟度にあわせたフォローアップ体制の強化にも役に立ちました。
藤野:
昨年度までは、人事部がメインで研修を企画&運営をしていました。今年度は日本のCTO(最高技術責任者)である吉見を筆頭に、現場経験が豊富なエンジニアやITコンサルタントも加わり、研修の指導体制が強化され、即戦力人材を育成するための土台を築くことができました。
――2024年度の研修は、リモートと出社のどちらで行われましたか?
吉見:
新卒社員はオンラインコンテンツに慣れ親しんでいる世代なので、むしろLIVE講座に新鮮味を覚えているようにも見えました。また、近年の新卒社員は学生時代の大半をコロナ禍で過ごし、対面のスキルが必ずしも強いとは言えないので、研修の中で少しでもコミュニケーションスキルを身に着けられるように意識しました。
丹野:
4月には新卒社員の配属先が決定していたので、研修期間中も配属先の上司と日報でのやり取りであったり、集合ミーティングや1 on 1ミーティングであったりと、さまざまな方法でコミュニケーションを取っていました。研修中に感じた疑問や不安を日々コミュニケーションすることで、しっかりとフォローアップができたと思います。
藤野:
コミュニケーションという点において、プロジェクト演習では同期はもちろん、バックオフィスの社員や社内のエキスパートなど、さまざまな人と関わる機会がつくれたのも、新卒社員にとっては良い機会になったと思います。
――今年度のプロジェクト演習について教えてください。
吉見:
今年度は社内業務に携わる社員をお客様とし、実際に業務で困っていることをITシステムで解決してもらうことにしました。チームごとにシステム設計・開発を行い、成果を文書にまとめて発表。コンペティション形式で競いました。
藤野:
プロジェクト演習の途中で不明点が出たときには、eラーニングで学んだ内容を振り返っている新卒社員もいました。確かな知識やスキルとして研修内容を身に着けるためには、振り返りの時間は必要だと思いました。
吉見:
プロジェクトに必要となる基本設計書やテスト仕様書などの文書の作成方法は、e-ラーニングで学ぶだけではなかなか身に着けるのは難しいと思います。しかし、プロジェクト演習で実際に手を動かし、作り込む作業をすることで、自分の中で腹落ちできたのではないかと思います。
――新卒研修で大切にしていたことを教えてください。
森:
配属後はすぐにプロジェクトにアサインされるケースが多いので、その際に一人前のビジネスパーソンとして、しっかりとした立ち居振る舞いが出来るようになっていることを目標にしています。また、どんな業務でもチーム一丸となることでより良い成果を生むことができます。チームで協力し合い、一つの成果物を生み出す作業を積むことでチームワークの大切さを感じてもらえる機会を設けました。
丹野:
「お客様先に一緒に連れていきたい人になろう」を合言葉に、挨拶やビジネスマナーを徹底的に指導しました。習慣として一度身に着けてしまえば、それが当たり前となります。それを一年後、十年後に言われて直そうとしても本人たちがつらいと思うので、何事も初めが肝心という意識でレクチャーしました。
――DXCでは文系人材も活躍できますか?
吉見:
私たちの提供している「ITサービス」には、総合的なスキルが求められます。言わばコミュニケーション力と技術力の掛け算です。技術だけに長けていても、結果を残せるとは限りません。研修時には、「どんなに素晴らしい技術でも、伝わらなければ意味がない」と伝えています。お客様が必ずしもITに精通しているとも限りません。専門用語一つ取っても、分かりやすい言葉で説明することが求められます。お客様と上手かつロジカルにコミュニケーションを取り、プロジェクトチームをまとめるスキルは、当社での活躍の場を間違いなく広げます。
丹野:
当社には文系出身で活躍している人がたくさんいます。文系・理系を気になさらなくて大丈夫です。今はITについて詳しくなくても、「ITサービスを提供することで人や社会の役に立ちたい」という想いさえ持っていれば活躍できます。
――就活生へメッセージをお願いします。
丹野:
これから社会人として、新たな環境に飛び込むことは不安だと思いますが、研修や実務を通じて少しずつ自信を持てるようになります。大切なのは、成長する姿勢とチームで協力する気持ちです。失敗を恐れず、学び続け、悩んだら周りに相談することで、きっと自分の色、力を最大限に発揮できるようになります。自分のペースで進んでいくことを大切にして、未来に向かって前向きに歩んでください!
吉見:
当社が求めているのは、文系・理系関係なく、ロジカルな思考と物事を掘り下げる努力を惜しまない方です。専門領域が多様化しているIT業界だからこそ、個人の特性を活かした働き方ができると考えています。当社では、個性を活かせるカルチャーが醸成されており、千人千色の活動フィールドが用意されています。来たれDXCへ。共に歴史を作っていきましょう!