場所:

オーストラリア、タスマニア州

サービス:

Applications

TasNetworks社は、タスマニア全域の送配電事業を担う国有の電力企業であり、2014年にAurora Energy社とTransend社の合併によって、手頃な価格で信頼性の高い電力をタスマニア市民に供給することを目的に創設されました。しかし当初から、従業員の生産性を高めることや、重複するシステム、異なるプロセスやデータアクセスに関する様々な問題を克服するために、デジタルトランスフォーメーションを推進する必要がありました。

「SAPプラットフォームがもたらす定量的なコスト削減効果はおよそ6,800万ドルになります。現在この6,800万ドル、さらにはそれ以上の効果の達成に向けて順調に前進しています」

Lance Balcombe TasNetworks社 CEO

「従来使っていたシステムは老朽化しているうえに特注仕様のものが多く、維持が困難で、しかも非常に多くのプラットフォームが存在していました。そのため、検討すべき大きな課題の1つが、当社の技術的なフレームワーク全体をいかに簡素化していくかということでした」とTasNetworks社のCEOであるLance Balcombe氏は話します。

そこでTasNetworks社は、現状のニーズを満たすだけにとどまらず、将来の拡張性も見据えた単一の統合デジタルプラットフォームを探しました。同社は、事業全体を一貫性のある方法で運用し、「情報源の一元化」を実現する単一のシステムを求めました。

「市販のソフトウェアソリューションを探すよりも、当社が作成した要件定義書に適したソフトウェアソリューションを薦めてくれるシステムインテグレーターを探すことにしました。インテグレーターの選定にはかなりの時間と労力を費やし、当社が最終的に選んだのはDXC Technologyでした。DXCは私たちのチームと協業できると確信を持てたからです」と財務戦略・事業サービス部門のゼネラルマネージャーであるRoss Burridge氏は話します。

オーストラリアとニュージーランドで活動する同地域有数のSAPソリューションプロバイダーであり、DXC TechnologyのグローバルSAPチームの一員でもあるDXC Oxygenが、TasNetworks社のコアITプラットフォームとして推奨したソリューションはSAPでした。そしてS/4HANA、C-Net SafetySuiteならびにクラウド製品のAriba、Concur、SuccessFactorsを用いたプロセスの再設計、実装、アプリケーションとインフラストラクチャのサポートがプロジェクトの範囲に定められました。

ベストプラクティスに基づいた構築

TasNetworks社は、自社の要件に最も適したSAPソリューションを構築するにあたり、DXC Oxygenが提供するソリューションアーキテクチャと専門知識に高い信頼を寄せました。

「SAPにシステムを一新する上で最も重要な要件の一つは、当社のシステムをどのように構成するかであり、カスタマイズすることではありませんでした。確実に前進させてくれるプラットフォームを構築するということを重視しました。機械学習やロボティクスといった様々な先進テクノロジーが広まる中で、確実にアップグレードをしていける環境を整える必要がありました」とBalcombe氏は言います。

SAP の導入を軸にしたシステム変革プロジェクトは、2つのフェーズに分けて2年半の期間を要しました。第1フェーズでは、核となるエンタープライズリソースプランニング (ERP) 機能、給与処理、人事サービス、サプライチェーン、財務の各システム、そして第2フェーズでは、企業資産管理プログラムおよびプロジェクト管理用のシステムがそれぞれ一新されました。

「従来使っていたシステムは老朽化しているうえに特注仕様のものが多く、維持が困難で、しかも非常に多くのプラットフォームが存在していました。そのため、検討すべき大きな課題の1つが、当社の技術的なフレームワーク全体をいかに簡素化していくかということでした」

Lance Balcombe TasNetworks社 CEO

業績の向上を推進

システムの導入完了に伴い、TasNetworks社は60ものレガシーアプリケーションを廃止することができました。これにより、同社は目標に掲げたシステム改良案件の減少、リソースの有効活用、効率的なプランニング、プログラムの遅延件数の削減、停電時間の短縮、地域の人々と従業員の安全強化、緊急業務の対応時間の短縮、人員計画の改善、ならびに運用コストと保守コストの削減に向かって着実に前進できています。

「当社が作成したビジネスケースによると、SAPプラットフォームがもたらす定量的なコスト削減効果はおよそ6,800万ドルになります。現在この6,800万ドル、さらにはそれ以上の効果の達成に向けて順調に前進しています」とBalcombe氏は話します。

同社では、無駄を省いた統合システムと従業員によるセルフサービスを組み合わせることにより、従来の紙ベースのプロセスの多くを廃止し、チームがより付加価値の高い活動に集中できるようになりました。

「SAPは私たちのチームにとっては大きな成功要因であり、変革を加速させる契機になっています」とTasNetworks社の財務分析報告チームを率いるAmy Parker氏は言います。「SAPの導入は、私たちが今後どんな役割を担い、事業の成功に向けてどのように貢献し、会社にどのような価値を提供できるかを真剣に見つめ直す機会を与えてくれました。以前は個々の作業に重点を置いた業務形態でしたが、今は社内の問題を解決するチームとして、戦略的なインサイトを提供しながら業績の向上を推進する態勢が整っています」

SAPの導入は財務部門の変革を推進するだけでなく、電力設備の稼働状況をより明確に把握できるようにしたことで、TasNetworks社の資産管理能力の大幅な強化にも繋がっています。正確でセキュアな最新の資産データを入手することは、信頼性の向上とリスク管理の強化には欠かせない要件であるとともに、TasNetworks社の社員のみならず、事業を展開している地域全体の安全性の向上にも大きく寄与します。

TasNetworks社の技術・性能部門のゼネラルマネージャーであるMichael Westenberg氏は次のように話します。「SAP内で一元化されたデータを入手できるようになった今、当社の事業に対してこれまでは得られなかった新しい洞察や気づきが得られるようになり始めています。自社の保有資産についても、今まで認識できていなかった新たな価値を見出すことができるようになってきました。その結果、TasNetworksは今後運用コストをより低く抑え、それを最終的には、タスマニア地域に提供する電力の値下げに繋げることができると考えています」

「SAPにシステムを一新する上で最も重要な要件の一つは、当社のシステムをどのように構成するかであり、カスタマイズすることではありませんでした。確実に前進させてくれるプラットフォームを構築するということを重視しました。機械学習やロボティクスといった様々な先進テクノロジーが広まる中で、確実にアップグレードをしていける環境を整える必要がありました」

Lance Balcombe TasNetworks社 CEO

未来を見据えたイノベーション

TasNetworks社の次の優先課題は、同社が掲げている「お客さまに信頼されながら今日の暮らしを支え、更に素晴らしい明日を創り上げる」という全社的なビジョンの実現に向けて、SAPの強化を通じてイノベーションを更に加速させることです。この理念を実現するために、TasNetworks社は再びDXCに対して、DXCのグローバルでの様々なSAPの導入実績から得た知見を活かした協力を、引き続き要請したいと考えています。

「組織を前進させるための『次のステップは?次の戦略は?次は何を導入するべきか?』といった我々の問いにDXCはこれからも的確に答えてくれると、私は確信しています」とBurridge氏は言います。

「当社はまだSAPを軸にしたトランスフォーメーションに着手したばかりです」とParker氏は付け加えます。「SAPの力をこれまで以上に有効活用できるより良い方法を、私たちはこれからも模索し続けなければなりません。特に私たちの分析力を強化し、より質の高い報告を経営陣に提出できるようにするためには、S/4HANAの強力な機能をより幅広く活用できる余地がまだまだあると思っています。私たちの重要な役割は、より効果的な意思決定を下せるようにする戦略的インサイトを提供し、業績の向上に貢献し、そして最終的には、お客さまの満足度を更に高めることに繋げることです」

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